妹尾は作業していた手を止めた。 少しだけ私を見ると 椅子に座って煙草の火をつけ出した。 「…お前にそっくりな奴が、昨日の夜にやって来た。」 「そっくりな奴…?」 「…そうだ。…でもそいつが、置いて行ったかは知らねぇけどな。」 「……」 すると、妹尾は立ち上がって 私に部屋の鍵を渡して来た。