「妹尾さん?」

「あっいや、いつもの返事の声が違ったから。」

「妹尾さん、また遅刻だと思うけど。」

「そうですか。」


私は淡々と返事をして

早くその場を離れたかった。


崎野 圭織(サキノ カオリ)。

自分が気に入らない人には

冷酷な言葉を言ったり、虐めたりする。

何人かこの間も

崎野さんのせいでバイトを辞めた。



でも私は別に何も言われない。

派手差だって、口調だって、冷酷差だって

崎野さんには負けてない。


それをきっと、崎野さんは

見抜いたのだろうか?