「あなたはさそりに噛まれたんです。それでそちらの三人方があなたを担いでここを訪ねてきました。三人共、あなたのために治療薬を探しに行っていたんですよ。とても疲れていることでしょうね」


言い終えるとソフィアはサスティンを見た。


サスティンはなおもエセル達を見つめながらフッと笑って「そうですか…」と呟いた。


自分のためにそんなにしてくれたことが嬉しかったのだ。


そしてサスティンはソフィアに向き直るときりっとした顔つきで言った。

「あの、この村には歴史について書かれた本があるって聞いたんですけど、少し読ませてもらってもいいですか?」


眠っている三人のために、自分も何か役に立ちたかったのだ。


ソフィアはそれを聞くと一瞬驚いたが、「はい、いいですよ」一言答えた。