しかしサスティンにそんなことを考える余裕などなかった。 父と同様にサスティンも正気でいられるはずがなかった。 あの姉が…… 有り得ないことだった。 サスティンはガクンと膝をつくと呟いた。 「俺が…俺がちゃんと止めていれば」震える声で言う。 「そうだ、俺が……」 サスティンは涙をためながら自分を責めた。 何をして姉さんが戻ることがないのは分かっていたのに。 ただ俺は自分を責めた。