私はため息混じりに答えた。

「じゃ、ナホがオーケーしてくれたらね。」

「おう。ナホなら間違いなくオーケーしてくれるはず。」

「どっからその自信はやってくるわけ?」

ケントは少しだまった。

「お前さ、付き合って3ヶ月経つけど、俺のこと本気で好きなわけ?最近の態度みてると、なんかバカにされてる感じなんだけどさ。」

また、しょうもないこと聞いてくる。

そうよ。

正直、ケントには愛想ついてる。

だから、夏休み中にきっちりお別れしようと思ってるんだ。



「まぁ、色々考えてるわよ。ケントもいい加減、そういうくだらない発案やめたら?私じゃなくても、皆嫌気さすわよ。」

「って、お前、やっぱ俺と別れる気?そうなんだー。まじでー?やめてくれよー。」

大げさな声でうなだれるケント。

あと半年で卒業だってのに、もう少し落ち着けっての。

絶対別れよう。

私ははっきりと心に決めた。

まぁ、最後にあんなくだらない提案してくれたお陰で、別れる決意がついたってもんだわ。

そういう意味では、ケントに感謝しなくちゃね。

判断にぶらせてくれなくてありがとうって。