「でも、俺の勘では、その島だと思うんだ。」

ふぅ。

その自信がどこからくるんだか。

だけど、わらにもすがりたい私には、一本の希望の光の筋に感じれた。

「そうだね。きっとそうだよ。そう思ってやってこ。」

ケントは、私を見下ろして二カッと笑った。

どうして、こんな状況でこんな笑い方ができるんだか。

今更ながらケントの馬鹿っぷりに驚かされつつも、そのある意味の強さに勇気づけられなくはなかった。

「おまえって、以外と前向きなのな。」

「はぁ?!あんたには負けるわ。」

そう言いながら思わず笑っていた。

ケントも笑った。

なんていうか。

ケントとこんな風な気持ちで笑ったことって、初めてかもしれない。

不安の中で感じる、ケントの暖かさ。

なんだろね。