「来るさ、絶対。」

「絶対って、どこにそんな保証があるんだよ！」

テツヤくんは少し声を荒げて言った。

「・・・ごめん。だけど、そう思わないと、やってられないし。」


「そうだよ。ここで喧嘩したって何も始まらないよ。とにかく何とか皆で乗り切るしか。」

思わずケントに助け船を出していた。

そう言いながらも、この先の不安で気持ちが押しつぶされそうだ。

わずかに声が震えた。

ケントを見ると、私をじっと見つめていた。

「俺、絶対助けてやるから。」

私はうなずいた。

ケントの絶対ほど、今まで当てにならないことはなかったけれど、

その「絶対」があることで、今の私は少しだけ強くなれた。

テツヤくんは、まだ納得のいかない表情のまま、ナホの方へ歩いていった。

ナホはまだ泣いている。

テツヤくんがそばにいくと、少しだけ泣き止んだ。

頼るべき存在がこれほど必要だと思ったことはない。

たとえ、ケントであっても、いてくれたことに感謝せざるを得なかった。

こんな機会を作ってしまったケントは、きっと今ものすごく後悔して、誰よりも不安なはずなのに、この場と気丈に戦ってる。

こんなにも強い奴だったっけ・・・？