「……リリア」 そう名前を呼ばれたとき 体が甘い痺れを帯びて。 びりびりする。 「あの…あなた、は?」 「…………え?」 「……あなたは誰ですか?」 その人の目が 大きく見開くのを 見ると胸が痛んだ。 前会ったのに 忘れているのだろうか… でも、こんな綺麗な人、 一度見たら忘れないだろう。