その頃……

柊は、百合がまた倒れたと聞いて、病院に駆け付けた。


俺のせいで、百合の声が出なくなった、そう考えると、百合に会っちゃいけない気がして、見舞いに行かなかったし、学校にも行かなかった。


でもそれは、結局、現実から目を逸らしていたってことなんだなって気付いたんだ。


そうして俺は、無意識に病院へ走りだしていた。