「あ、あの、みゆさん、、、」



「別にさん付けなくてもいいですよ。みゆで結構です。」



「じゃあ、みゆ。早速話を聞かせてくれる?ため口でいいよ!」


「実は私、あの絵本の『みゆ』と同じだったの。お母さんのコト昔は大好きだった。でも、ある日言われたの、ー今からお父様と5年間ほかの国に行くけど待ってられるわね。ーって、言われて。そのとき、私なんか生まれてこなければよかったのにって、、、。今もずっと思ってる。きっとあの絵本は幸せになれたと思うけど私は、、、無理だった。」


「、、、、、。」


ぎゅっ!



「えっ!翔さん、、、。」



「あっ!ごめん、、、。今離すから。」

と、言って離そうとしたら、、、

「、、!」




「もう少しだけ離さないでください。」



俺は、もう少し力を込めた、、、。



「みゆ。生まれてきたことを後悔しないで。俺はみゆが生まれてきてくれて嬉しいよ。こうして出会えたんだから。」




「本当?私もあなたに会えてよかった。」




そうしてしばらく俺たちは抱きしめ合った。