☆喫茶店の超監督(1)

カランコロン。
外気と冷房の温度差にくらりとする。よろっと店の中に足を踏み入れた。

ちわー。だれもいねーし。
まあいいや、この島の住民には防犯なんて概念ないし、と、俺はカウンター席に座ってバックパックからノートパソコンを広げた。
さぁて真面目にお仕事だ。

とてててて。
奥のほうから足音が聞こえてくる。
「あ、お兄ちゃんだー」

俺のもとに涼宮ハルヒが駆けてきた。
この喫茶店の一人娘。
まだ年齢は１４歳のジャリっこだ。
名を「まいら」という。

念のため言っておくがこの作品は谷川流著「涼宮ハルヒの憂鬱」の二次創作ではない。
一般人の多いｹｰﾀｲ小説野いちごに、涼宮ハルヒって言っても何のことかわからないと思うし、上の５行を読んであたまが混乱したと思うので、一応参考画像を張り付けておく。

http://taka-himajin.img.jugem.jp/20070404_104710.jpg

もちろんここに存在しているのは現実の人間です。名はまいらです。大切なことなので二度言いました。
常識的にはここで「コスプレかよ！」というツッコミが入るのだろうが、この島は今そんな島なのだ。

観光とサブカルチャーの相性が良いことは、過去のヱヴァンゲリヲンの箱根の件や、らき☆すたの鷲宮神社や、日本じゅうの観光地で見かけるサンリオショップの乱立を見ても知ってはいたが、この島のヲタク率は常軌を逸している。

過去、この島に何があったんだろう？「しまなみっ！」って京都アニメーション作品でも流行ったのか？
そんな事を考えて、考えるのをやめた。