「ペアリング……だ…」

「安物だけどさっ!いつか初めて奪えたら…その時渡そうなんて思ってた訳よ?俺が付けてあげるよ」



リングに刻み込まれていた文字。


《I LOVE YOU》


「これ……!」



「読んでみぃ?」



「愛してる……」



「これ、一応婚約指輪のつもり」


相京の照れながら笑った顔が…愛しかった。




「ありがとう!!相京、大好き!!」


「ハハハ!俺は大好きじゃないぞー」



「えっ……?」



「愛してるよ――」



あたしも……相京の事、愛してる――





あたしと相京は誓った。


ずっと一緒に居る事を。

でも――



神様は、あたし達の誓いを許さなかった。





相京と付き合い始めて2ヶ月経ったある日――



「相京君!!2ヶ月だね!!!」


「あー」


えっ……??
2ヶ月経ったんだよ…?

付き合い始めて、2ヶ月経ったのに…。


あたしだけが…相京君に対しての好きって言う気持ち強い気がする――



気のせい……?





「2ヶ月…経ったんだよ…?」


「そうだな」



相京の目付きや口調が冷たく感じた。


そうだなって……。


あたしの事……好きじゃなくなった…の…?



あたしは、久々に実家に戻る事にした。






相京君……。

あたしの事、本当に好きなのかな?


ただ、彼女居なかったから……付き合っただけ?

捨てられちゃうのかな…


色々な事を考えたら涙が出て来た。




「好きじゃないなら…付き合わなくて良いのに…どうして付き合ってるんだろ……」



相京君は…あたしの事…本当に好き?


気持ちが知りたい…――


1人、部屋で考えていた


あたし……嫌われちゃったのかな――


あんなに冷たくされたんだもん…――



はぁ……。



何回ため息出ただろう。

♪~♪~♪


携帯に着信が入る。


着信は、相京ママから。

何だろう??





「もしもし……」


《あっ、愛花ー?今家なの?》


「はい……」


《明日、家に来るんでしょう??夕飯何が良い??》


「…………」



《どうした??》



「あたし…明日は行かないです…」


《えー?愛花の好きなアイス買ったのに!!》


「ゴメンなさい…あの…相京君とちょっと…」



《んじゃ、明日はママと遊ぼうか!!ねぇ?》


「えっ…でも…相京君に怒られますよ…?」


《良いって良いって!迎えに行くよ!何時頃が良い?》


「ママに任せます!ゴメンなさい」


《はいよ!んじゃ3時位に行くから!》



急遽、あたしとママは会う事になった。



1人で居ると相京君の事考えちゃうし……良いよね?





翌日――


いつもより早く目が覚める。


「はぁ……」


相京君からメールさえ来てないし。


好き。
好き。


相京君……あたし…本当に大好きだよ…。



でも……相京君は?


あたしの事…好きかな?