少し心配しながらも…。あたしは相京に友達の楠元桜《クスモトサクラ》を紹介した。


「相京君、あたしの友達の桜だよ!桜、あたしの大好きな人の…相京君」


「よろしくねー!相京君!!」


そんな風に…声掛けないでよ…――


「よろしく桜ちゃん!」

相京君…やだよ……――




あたし……ヤキモチ妬いてるんだ。


はぁ……――



3人で、ファミレスに行く事になった。

無意識に着くため息。


相京がドリンクバーに行ってる時も――

「はぁ……」


「愛花…?どうしたの??」


「ん…相京君って…あたしの事好きかなって…」

「好きだから付き合ってるんじゃないの?」



「分からない……」



本当は……あたしの事嫌いなんじゃないか…


とか……。


本当は他に好きな子居るのにあたしが無理矢理付き合わせたんじゃないか……。


とか思ってる。



「愛花……お前、何飲むのー!」


相京があたしに聞く。



「ほら!相京君、愛花の事好きじゃんか!!」


「えっ…?あーコーラねぇ!」


「アンタの名前、ちゃんと呼んでくれたじゃん」


「うん――」



あたしはこの時から感じていた。


別れが来る事――





相京君……。


あたしね……あなたが好きです。


だから――


決断したの。



こんなやり方卑怯だけどこれしか思い付かなかった。


ゴメン――




相京君……。


ゴメンね?


あたし……好き過ぎて自分の事しか考えてなかった。


好き。

好き。


あたしもあなたを愛してる。


だから…幸せになって。




別れを考えたのは…桜を相京に紹介した時。


相京にいくら――「愛してる」と言われても


信じられない自分がいた


相京君の事、考えないで困らせてた。


疲れさせちゃってたから


こんなんじゃダメだよね??


一緒に居すぎて、1人になる時間すら与えなくて


これじゃあたしは相京君に甘えるだけ。



だから――別れようって決めてた。







でも、別れは違う形でやって来た。






神様


あたしに罰を下したのですか?


幸せになりたい
ずっと一緒に居たい


って思っては行けなかった……?


傷付けるなら…あたし1人で良いじゃない。





別れは、本当突然だったんだ。


車の中で――相京はあたしに言った。


「別れよう」と。



でもそれは…嫌いだからじゃなかった。


相京には時間が――



無かったから。



生きていられる時間が彼には無かったから。