あの女……あっさりしすぎだろ?

お姉ちゃんがクールなのは知っているがあんなにあっさりとした反応で終わるなんて……


あたしが拍子抜けしているとひなたが寄って来て話しかけた。


「お姉ちゃん認めてくれたね」

「あたしも意外だわ。あんたみたいな訳わかんない犬、飼うの反対すると思ってた」

「なんでさ?俺いい番犬になるよ」

「番犬ねぇ……」


あんま役に立たなそう。


お姉ちゃんが何を思ってひなたを飼うのを許したのかわからないが、とりあえず家の中でひなたのことに気を使わずに済むみたいだ。

犬のままひなたを連れてリビングに行くとお姉ちゃんがコーヒーを飲みテレビを見ていた。


「あたしお風呂入るから」

「あーシャンプー切れてる。詰め替えといて。さっき言おうとしたんだけど」

「はーい……」



普通にしているが微妙な空気をあたしは感じていた。

あたしだけが感じているのかもしれないけど。

ひなたはヒョンとソファーに乗るとお姉ちゃんの横に座った。


あいつ本当、空気読まねーな……


あたしは二人を残すのが不安だったがお風呂に向かった。