こんなに早くお姉ちゃんに人間の姿のひなたを見られるだなんて……


つーか、いきなりドア開けんなよ!?


あたしが男を連れ込んで犬プレイをしていたと言う無実を証明する為にその後、お姉ちゃんの前でひなたに犬になってもらった。


初め、興味なさ気だったお姉ちゃんもひなたが犬に変わった瞬間、さっきの倍ほど驚きのリアクションをした。

お姉ちゃんはぽかんと口を開け絶句して、しばらくしてようやく口を聞いた。


「犬!?……意味わかんない!」

「だから言ったでしょ!犬なんだって!」


あたしは無実を証明出来て得意げだった。

ひなたは布団から出てパタパタしっぽを振りお姉ちゃんの前に来た。


「改めましてミリちゃんのお姉ちゃん!よろしく」

「……犬になっても喋るのね……あなた犬なの?人間なの?」

「んー。まあ、犬として扱ってもらえればいいよ。お互いその方がいい関係を築けるし」

「……そう」


お姉ちゃんは少し考えてあたしに顔を向けた。
いつも通りの冷静さを取り戻したようだった。



「ミリ、この子飼うのよね?」

「まあ……そう言う話になったんだけど……。お姉ちゃん、飼ってもいいかな……」


「……ふーん……わかった」


沈黙して、お姉ちゃんはひなたを撫でると部屋から出て行ってしまった。


あたしはお姉ちゃんの反応が何だか呆気なくて引っ掛かった。