翌日は日曜で目を覚ますと昼過ぎだった。

あれ?
ひなたは?

見渡しても部屋にいない。

リビングに向かうとソファーにいたお姉ちゃんの膝に犬のひなたが抱かれていた。


バカ犬……
何、くつろいでんだよ


とりあえずひなたには犬の姿の時はあたし以外に話しかけるなと言ってある。



「ねぇ、この犬名前は?」

「えっ。ひなた……」

「あんた犬だけで餌とか見当たらないんだけど」

「あー……買いに行く」



急過ぎて犬用のものが何もなかった。
昨日は人間のひなたとインスタントラーメンを食べた。

けどドッグフードは必要だろう。


「あのさ、お姉ちゃんも一緒に来てくれない?」

「ゴメンあたし出かけるの」

「ワン!」

断られたと同時にひなたがお姉ちゃんの膝から下りて来た。
あたしの足元で尻尾を振る。



一緒に行くとでも言ってるつもりだろう……。