午後の授業、あたしは昼食でのことを引きずっていた。


ひなたを待つと信じて1ヶ月過ぎた。

ひなたにもう会えないなんて信じたくないから、あたしは『会える』と信じて勝手に待ってる。

勝手に……。

でも現実、あたしの前にひなたはいない。


待つなんて……

無意味なの……


もう二度と……




『ひなたに会うことなんてないのかも知れない』




気付いたら教科書が涙でどんどん濡れていく。

あたしは慌てて涙を拭く。


信じることをやめたら本当にひなたと会えなくなる気がして怖かった。


ねぇ、ひなた


会いたいよ……


今、何処にいるの?



あたしは机に顔を伏せて涙が引くのを待った。

涙は次から次に流れてきて授業中、最後まであたしは顔をあげられなかった。