学校に着くと教室の前ですっぴんなのをクラスの男子に突っ込まれた。


「おーお前、今日すっぴん?中学生みたいで可愛いじゃん!」

「テメェ、ロリコンかよ」

教室に入るとユリが来ていてあたしは動揺して一瞬、立ち止まってしまった。


ユリは髪をバッサリ切っていた。


「おはよーユリ、学校休んでどした?てか、髪切ってるし」

隣にいたレミの声にハッとして、レミの後に続いてユリの席に向かう。


「おはようユリ……」

「メールありがとう。もう大丈夫」


ユリはニッコリ笑うと普段通りに振る舞った。


これでまた友達に戻れるんだ……。


あたしはユリとレミの会話の中、安心してようやく話に加わる。



「ユリ髪型似合ってるじゃん」

「ありがとう。ずっと前から切りたかったんだ。でもいざ切るとなると勇気いって……」


それを聞いてレミが大きくリアクションする。

「あ〜わかる!ロングがよかったーって後悔したら嫌!」

「ううん。別に短くなるのはいいの。ただ、好きだった人が触ってくれた髪だから……そう思ったら切るのおしくなっちゃって」