ひなたに抱きしめられるとさっきの生々しいことを思い出してあたしは段々とドキドキしてきた。

ひなたの体温とか息遣いとか肌を重ねた触感とか。


体がほてって、そんな自分が嫌であたしはひなたの腕を払いのけてベッドから出た。


「あれ?起きちゃうの?」

「学校あるし……てか、あんた犬に戻らないの?」

「やだよ。ミリちゃんは人間の俺を選んでくれたんでしょ?だからこのままでいいの」

「……てか服着ろ!」

「んーわかったー」



いちいち可愛いのがムカつく。

でもいつものアホ犬で安心した。

制服に着替えて朝の仕度をしていると服を着たひなたがドレッサーの前でニコニコと手招きした。


「頭やったげる。」

「は?……あんたが?」

「ミリちゃん頭巻き巻きしたら可愛いよ」

「……あんた出来るの?」

「うん。いつもミリちゃんがやるの見てましたからバッチリ!」



うさんくせー本当かよ。