気だるい体に頭は冴えて何だかよくわからない。
隣で眠るひなたの綺麗な寝顔にため息がでた。
やっちゃった……。
すごくよかったのに……すごく幸せな気持ちになったのにこのモヤモヤ感。
あたし犬とやったんだ……最低。
でもコイツ男なんだなぁ……。
ひなたが普通にそういう行為をするなんて思ってもみなかった。
無邪気な感じでそういう行為には無知なのかと思っていたから余計だ。
食うつもりが逆に食われたし耳元で言葉責めまで……。
『俺のこと好き?キスしてよ』
『可愛いよミリちゃん』
ひなたの口が、手があたしに触れた。
あたしを抱いたさっきのひなたを思い出すと赤面する。
流された自分が恥ずかしい。
でもひなたにドキドキしてそれを求めたのは本心だ。
カーテンから光りが透ける。
後30分したら目覚ましが鳴る。
あたしは隣のひなたに抱き着くと深くため息をついた。
はぁ……
暖かくて気持ちいい。
後、胸がギュッとして痛い。
どうしよう……あたしひなたの事すごく好きだ。
胸がいっぱいで苦しい。
今更、こんな気持ちになるなんてあたしアホだ。