ホワホワしたままボーっとしているといつの間にかひなたは寝てしまった。

あたし放置プレイかよ!


でも犬に戻ったひなたの寝顔に怒る気も失せた。

可愛いなぁ……やっぱ人でも犬でも可愛い……。


あたしは膝からそっとひなたを下ろすとお風呂に入るため部屋を後にした。


湯舟の中でさっきのことを思い返すと、ひなたはあたしに対して純粋に『好き』と言ってるんだと思った。

ご主人様に対しての愛情。

男と女のそれとは違う……。


そう思ったらひなたの手前あっちゃんとのことを気にしてたあたしは何なんだとバカバカしくなる。


「アイツの言う『好き』ってどー言う好きなんだよ……」



湯舟の中、ため息と一緒に出た言葉が自分でも恥ずかしい。


そしてなんか悔しい。