あたしとお姉ちゃんは血の繋がりのない姉妹。
お互い親の再婚での連れ子同士。

でも今はそんなこと気にしないほどに馴染んでる。

お互いむやみに干渉しないでちょうどいい距離で暮らしてる。


ひなたをブラッシングし始めるとブラシにごっそりと毛が抜けていく。

「ちょ…抜けすぎ!!」

「仕方ないでしょ〜。じゃあ人型になる?」

「人になったらブラッシングの意味ねーよ」

「俺はミリちゃんが撫で撫でしてくれたら犬でも人でもいいよ?」

「撫で撫でとかキモい」



言った瞬間、ひなたはあたしの膝に頭を乗せて人の姿に変わった。

「って!急に変わんなよ!!あんた全裸じゃん!?」

「なに今更?何回も見てんでしょーが。服どこー」



ひなたはベッドに行き毛布を被るとあたしに目を向けた。

ヤベー
こっち見んなよ!


動揺して目を逸らすとひなたは肩から毛布を巻いたまま、あたしに近寄ってきてニッと笑った。


「はい、頭撫でて?」

「……あ?」


何コイツ!
めっちゃ笑顔!!

犬!!
むちゃくちゃ可愛い!!


内心そう叫びながらもあたしは乱暴にひなたの髪をグシャグシャに撫で回した。