持って来た服をひなたに放り投げるとひなたはそれを拾いあげてその場で着はじめた。
そうしてあたしに笑顔を向けて懐っこく言う。


「ミリちゃん髪の毛やってー」

「あ?」

「乾かして、乾かして!ドライヤーでブォーってして?」



は!

コイツ甘える気満々か!




「アホか自分でやれよ」

あたしは冷たく言い放つとそのまま風呂場に向かった。

イライラを洗い流せたらいいのに……


何だろ……

このイラつき。

あたし人間のひなたと合わない気がする。


今更だけど……


つーか苦手だわ。



湯舟の中でも落ち着かないままあたしは長々と風呂場に篭っていた。