月曜日


未來は仕事が終わるといつものように佐藤に会いに石津川駅へ向かった。

佐藤はいつものように、すぐ未來に会いにやってきた。

いつものように、未來は手を繋ごうとした、、、。


しかし、佐藤は手を繋がなかった。

未來は少しビックリした。

いつもなら、土日お泊まりをしているので、月曜は必ずラブホテルに行くのが習慣だったが、その日佐藤はラブホテルには行かず、

『少し歩こうか』

と言った。

旧の26号線の歩道橋へと佐藤は歩いた。未來もそれに続く。

佐藤は、

『未來、結婚って考えたことある？』

と、未來に尋ねた。


未來は、いよいよプロポーズかなっと心踊ったが、一瞬でその思いは消えた。


佐藤が悲しそうな、辛そうな表情を浮かべていたからである。未來は、

『あっちゃんに出会う前の19の時、付き合ってた彼氏に結婚しようって言われたけど、上手くいかなくて別れちゃったよ。』

と言った。

佐藤は何か言いたげだったが、何も言わなかった。

しばらくして、何も話さないまま、歩道橋を降りた。佐藤は、

『今日はもう帰ろう。』

と言い、未來と別れた。