未來の仕事は医療事務だ。未來は高校を卒業してすぐ働きに出た。家計が苦しかったのもあるが、未來は学校があまり好きではなかったのが一番の理由だった。


未來は働くのは好きだった、誰かに必要とされる喜びを感じ、給料は少なかったが、未來の働く中村医院は気楽に働ける職場だった。


未來は少し大人しい。なぜなら、小さい頃家が貧乏で虐められたからだ。


未來は日曜に電話の相手に会うのを楽しみにしていた。未來の父親は声が高い。未來は声の低い男性が苦手だった。

しかし、電話の彼は声が高かったのだ。



日曜日


未來は時間どおり、待ち合わせの場所に行った。


ロータリーに赤のカローラスパシオが止まっている。

未來は車に近づいた。


身長が170㌢、中肉中背、の男性が車から出てきた。右手には未來の携帯がある。

未來は男性の顔を見た。２人は目を合わせた。


未來は、男性の顔に少しの陰りを感じた。


男性は携帯を渡すと、


『携帯落とすなんて危ないですよ。』


『はぃ、、、。すいません。』

『せっかくだからランチでもしに行きませんか？』


『はぃ。』