ベルトを外しスラックスのジッパーを下げると彼女は僕に腰を浮かせるように促す。

僕は彼女を上に乗せたまま何とか腰を浮かせた。

彼女はスラックスとトランクスを同時に膝近くまで降ろすと勢い良く飛び出してきた僕自身を握り、綺麗な顔に小悪魔的な笑みを浮かべる。

その顔が徐々に下がってゆき、僕自身に下を這(は)わした。

無音の部屋に沙希ちゃんの唾液の擦れる音だけが響く。

「んっ!」

僕は思わず声を上げた。

彼女は僕自身に歯を立て悪戯っぽく微笑むと、

「まだダメだよ・・」

言いながら立ち上がり、僕に見せつけるようにしてスカートのホックを外した。

スカートを床に落とし、残った一枚の布切れを片脚ずつ抜いていく。

それも床に落とすと再び僕に跨がってきた。

片手で僕自身を支え、ゆっくりと身体を沈めていった。

「あーーーーっ」

僕と彼女の声がハウリングする。

じかに伝わってくる彼女自身はこれ以上は濡れないだろうと言う位までに濡れていた。

温かく優しく僕を締め付けてくる。

ゆっくりだった彼女の動きは段々と早さを増して、僕は限界が近づいてくるのを感じた。

「沙希・・僕・・もう・・」

「いいよ・・きて・・」

僕は上半身を起こし、彼女に抱きつくと、そのまま彼女の中で果てた―――――。






裸のままで脱ぎ散らかした衣服を一つずつ拾い集めながら沙希ちゃんは言った。

「勇次くんお風呂いれてくれる?あたしコレ洗濯するよ」

洗濯機はベランダにある。
どうするのかと思ったら、彼女は僕のたんすからTシャツを一枚引っ張り出すとそれを着た。

そしてそのまま洗濯物を持って、ベランダに出て行こうとした。

「ちょ、そのまま出るんですか?」

「そうよ、悪い?」

「パンツ履いてないですよね?」

「うん。今から洗うからね」

「ちょ、恥ずかしくないんですか?」

「全然。こんなに暗いのに見える訳ないでしょ?」

そう言ってベランダへと出て行く。



「あっ!」

彼女の大きな声がした。
僕は急いでベランダを覗いた。

「勇次くんのが出てきた・・」

彼女は太腿に流れている僕のを指で触っている。