「暇」

聖也が不機嫌そうに呟く。


それは、わたしも思っていた。

天気も曇ってきたし、
家に帰ってもすることがない。


「そういえば、聖也。お前みどりちゃんとはどうなの?」


米倉にっこり。


それと同時に、尚、光大、あたしもにやにやと聖也を見る。




「は?!なんでいきなり…」



「いやー、俺は南と順調だから、聖也はどうなんかなーって」


「別に普通だし」



顔を真っ赤にして、うつむく聖也。



「へー。米倉順調なんだ」


意外そうに答える尚。



「え、何?悪い?」



ジロッと睨む米倉。



「いやー、お前、すぐ彼女変わるじゃん。川崎さんとなんて、2日間で終わったしな」



聖也が口をはさむ。



へらへらと話し込む3人とは別に、わたしと光大はぼーっとしていた。




それには、深い深い理由がある。