スーパーを出る時、何度も断ったのにあたしの分まで荷物を持ってくれた。

「買い込んでしまって重たいのに…本当にすみません」

「荷物持つのに疲れてハンバーグこねれなくなったら困るでしょ?
気にしなくても、俺は帰ったら何もしないで待つだけなんで、ゆっくり休みます!!」

「ははっ…ありがとうございます。
じゃあ、部屋に着いたらすぐお茶を淹れますね」

「えっ!」

「え?」

とても驚いた顔をした近藤さんに問い掛けると

「俺が佐々木さんの部屋に行くって意味ですか?」

ちょっと焦った感じの言葉が返ってきた。

「え…あぁ…そういえば…なんとなく…。

何も決めてなかったですよね。
どうしますか??
よく考えたら、部屋で待つのも暇ですよね。
出来上がったものを届けるか、出来たらうちに呼びましょうか?」

「いや!
佐々木さんの部屋でお茶を飲みながら出来上がるのを待つコースがいいです!」

「そうですか?」

「はい!」

「じゃ、そのコースで♪」

「はい!!」

そのままマンションに着いて、いったん荷物を置きに帰る近藤さんと部屋の前で別れた。
別れ際にあたしの分の荷物を受け取る時、ミンチと一緒に、ぜひ食べてみて!とさっきのおせんべいを一袋くれた。

やっぱりおかしくて笑った。