「校長先生。それは脅しですよ…誰が、こんなところで手を上げることができますか？」
保護者の人が叫ぶ。

「私たちが聞きたいのはイジメがあったとかなかったとかではないんです。なぜ、学校は嘘をついたのですか？」

保護者の質問にも校長は耳を貸さずに私たちを睨みつけた。

このまま、みんなが何も言えないことをいいことに…
校長はイジメはなかったと思って、マスコミに言うのだ。

イジメはありませんって。


「はい…」
沙耶ちゃんが手を上げた。
生徒会副会長の沙耶ちゃんが手を上げたので…他の先生が驚いていた。

「2年生であったイジメはしりません。けれど…私たちのクラスでもイジメはありました」

沙耶ちゃんの言葉に…
校長先生が唖然としていた。

「私たちは大勢で１人をイジメるのではなくて…仲良しの2〜3人のグループで無視とかしていました」

「そんなのはイジメではない！遊びの一環だ！」
渡辺先生が否定する。