呆れて立つ私の肩を、家紋さんが叩いた。

「と言う訳なので、地球を守らなければならない我々は笙の様子を見に行けません」
「…普通に行けないって言ってくれませんか?」

行けない理由が壮大すぎるんだよ!
三次元世界を完全に無視してるんだよ!
阿保か!

…阿保なんだね。

いいや…私は主任の様子を見に行こう。
地球防衛軍には所属したくないし、宇宙人と戦うのもまっぴらだし。

何より、あんたらに付き合ってられるか!








家紋さんが書いてくれた地図は、さすがにわかりやすかった。
右隅に記載されている通しナンバー0041と、敏腕課長の肉球印の意味が気になるけど…。

えっと…不動産のビル脇を入って…動物病院を過ぎて、100メートル先左手ね。

うわっ!愛らぶ動物病院ってここにあったの?!

誰か病院玄関前でラジオ体操してる…ミッキーマウスのトレーナー?

じゃあ…このハゲでふとっちょのおっさんが、ヘソ毛と不倫離婚の院長か?!

思わず凝視…。

やべ!目が合った!

「おはようございます〜!」
挨拶されちゃったよ!

「おはよう…ございます…」

堪えられず早足で通り過ぎる。
何か怖いっ!