「…そ、そういえば会長は何処で降りるんですか?」


「お前と一緒だ、神谷夏生」



やばい。ますます険悪になった気もしないでも無い。平和主義平和主義、それは相手は相手だけど、喧嘩とか揉め事は進路無くしたときに懲りたんだよ。


「取り敢えず!仲良くしましょうよマジで!」

必死で打開しようとしてみるけど、啓次と会長はまるでハブとマングースみたいだ。…たとえが変か。



ああ、早く家に帰りたい。
ああ、早くベッドに入って惰眠を貪りたい。
早く休みたい。一秒でも早く。
アナウンスが流れればいいのに。あの抑揚の無い声が流れれば、ドアが開く。ちょっと歩けば家だ。よぉっし!頑張れ自分!