「水沢さん?眠くなってきた?」

「はい・・・」

「先に寝ていいですよ。」

「はい・・・」

返事うつろに私は椅子に座ったままうとうとしてしまった。と次の瞬間、私は吉田さんに抱き抱えられベッドまで運ばれた。けれどドキッとしたのも一瞬で私は眠気に負けて寝てしまった。

「暑い・・・」

朝方、暑さで一度目が覚めた。と同時に昨夜のことを思い出した。

「あ・・・」

吉田さんは今回もまたベッドの下に座ったまま私の手を握っていたのかベッドの側面にもたれ寝ていた。ダブルベッドだったから遠慮してしまったのだろうか。

「隣りで寝てくれてもよかったのに・・・」

そうつぶやきながら彼をゆすりお越した。

「吉田さん?こんな疲れる体制で寝てないでベッドに上がって。」

今回は意外にもあっさりとお越すことができた。本人も疲れているのか素直にベッドに上がってくれた。彼にとっても欲より眠気が勝ったらしく、すぐに静かに眠りについてくれたので私も空調を調整してから二度寝した。

朝、私は何か気配を感じて目を覚ました。目をあけると、目の前に吉田さんの顔があった。

「いつから見てたんですか?」

私は恥ずかしくて布団にくるまった。