中途半端に足が止まったのは――薄闇の中に綺麗な金色を認めたから。
僅かに差し込む月の光に、まるで金のような光沢を放つ。
同時に自分を見つめる蒼い瞳――自分のそれとは違い、色素が薄く透明に近い――に不覚にも一瞬胸が音を立てた。
「銀の…怪盗」
見れば分かる、警官だと。
自分でも理由の分からないこの不可解な行動を読んだのか、はたまた偶然なのか。
仮面越しに長身の姿を見上げれば――何だろう――そのまま視線を外すことが出来なかった。
そのまま互いは見つめ合い――行動を起こしたのは同時だった。
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