「……んっ…」


カーテンの隙間から、春特有の柔らかい光が差し込む。


体を起こし携帯を開くと、6時10分。

目覚ましを設定した時間より、20分も早かった。


「……小学生みたい」


どうやら緊張で、早く起きてしまったよう。

そんなの小学生の時の遠足以来で、思わず笑みが零れた。



ベッドから降りて、カーテンを開ける。

目の前に広がるのは、真っ青な空。

始まりの日に相応しい朝に、さっぱりと目も覚めていた。