『クゥーン!?』


小犬は首を傾げた。


『名前ないのか?なら…俺が決めてやる。そうだな…お前はちっちゃいから“チビ”だ。どうだ?』


ソフィアが小犬に名前を告げると、小犬はソフィアの周りを喜んで走り回った。


『ほぉ、気に入ったか。よしよし』


ソフィアはチビの頭を撫でた。


『しかし、人間界はなかなか綺麗な所だな』


ソフィアはそう言って歩き出した。


その後をチビも着いて歩いた。


ソフィアが野原を出ると目の前には道路が広がっていた。


その道路を自動車たちが行き来していた。


『なんだあの乗り物は…変わった魔獣だな』


ソフィアは目の前を行き来する自動車を珍しそうに見た。