「いくぞ！」
ホワイトアメリカの掛け声を合図に、五人は静子に向かって駆け出した。
静子は最初に迫ってきたホワイトのキックをひらりとかわすと、続けて襲い掛かってきた赤と青に、
「ディレイアターック！」
と叫びながら残像が残るほどの素早い身のこなしでポコッ、ポコッ、とペットボトルをお見舞いした。
「ぎゃっ！」
赤と青が砂の上に倒れた。静子は攻撃の手を緩めず、ピンクと緑にもペットボトルを振りかざした。
「ソニックブレード！」
突き出されたペットボトルをもろに腹部に喰らって、ピンクと緑は後ろに吹き飛ばされた。
「なんということだ！」
あっという間に残りの一人となってしまったホワイトは、攻撃を警戒して距離を取りながら静子に相対した。
（激しい、とても激しい女だ。・・・どうやら、俺はこの女のことを好きになってしまったらしい）
ホワイトアメリカであるアメリカ国籍のジョナスは、恋に落ちた。