諦めたのかやっと階段を上り始めた。


『興味ない』なんて言いながらも。
実は結構『興味ある』だなんて、絶対言えないな。


しっかし、スカートを押さえて見えないようにしているまおにちょっとだけ、顔が緩む。



「案外、上の方が空いているね」


「そうだな」


混んでいたのは一階だけみたいだな。


二階なんてほとんど客が居なくて、ゆっくりした時間を楽しんでいる客がほとんど。


俺らは空いている席を見つけ、そこに向かい合って腰を下ろした。



「いっただきまーす」


大きな口を開けて、かぶりついて……


「汚すなよ」


「はーい」


口の回りにソースを付けている彼女をペロッと舐める……


みたいなこと…… ぜってー、できねーよ。


まおになんてやったら、まおが気絶しそうだ。



現実は……


「付いているぞ」


「あっ、ありがとう」


こうやって、紙ナプキンを渡しちまうんだ。