「うん、あれはもういいの」
「雫ちゃんは、あの死体が消えたってのが、自作自演だって分かってたのね?」
宏美さんは、少し驚いてでも、感心していた。
「まあ、一応。証拠が無かったので、言わなかったんですけど…本人が生きてるのが何よりの証拠ですよね」
「まあな、けどさ自殺未遂の女の言動をスルーしていいわけ?」
「もし自殺じゃなかったとして、どうなるんです?」
「え…殺人とか…」
「明さん、それはおかしいですね。殺人なら、嘘をつく必要はありません」
その言葉に、雫は少し首をひねった。
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