「簡単だよ。これ見て、この何階を示す表示が此処で止まってる」



「あれ、そういえば動いてない!」



「でしょ?だから、此処で止まってるんだろうなと」



「どうして、助けを呼ばないんだろう?」



「多分…明くんの中では動かない方がいい、と思ったんですよ」



葵さんは、言葉を紡ぎながらパソコンを起動させ、何かをしていた。





しばらくすると、チンと音がしてすんなりと開いた。






そして、目の前には思った通り明さんが居た。
しかも元気そうに、迎えに来てくれることを待っていたように、笑っていた。
まったく、暢気な人。