昨日の夜の出来事は、今思い出すだけでも衝撃的だった。
街角で見かけた、少女はスラスラと事件――というほどのものではないけど――を解決したのだから。
最後に見せた笑顔を見たら、俺は思わず携帯を手に、今までの女と手を切ってしまっていた。
惚れたのか?
いや、きっとそれ以上に惹かれる何かがあるんだ。
好きなんて、言葉よりももっとぴったりと合う言葉が。
それと共に、何か胸騒ぎがしてならない。
彼女は、トラブルメーカーなんじゃないのか。
トラブルを持ち込んで、自分で解決してしまう、そんな気がする。
俺の予感が、的中したと気付くのは、まだ少し先の話。