結局、謎は謎のままだった。


大学に行ったら、石山教授の講義は休講らしい。
暇になった俺は、事務所へと足を向けた。
こんな朝から来るのは、珍しいな。






「おはようございます。早いですね」


葵さんも、丁度今来た所のようだった。





「はい、講義が休講なもので」


葵さんは、郵便受けを開けた。
そこにはいくつかの手紙が、入っているようだ。




「ん…?これ明さん宛ですよ。しかも雫さんから」



渡されたのは、真っ白な封筒に入った手紙だった。
確かに、表には俺の名前がそして…裏には彼女の名前が書かれていた。