雫の様子が、おかしい。
あのクロスのネックレスを見た時の怯えた表情には、正直驚いた。
思わず抱き締めてしまった時の、あの拒絶反応も。



そして…彼女は何かを知っている。












この事件が、解決したら全てを話してくれると信じよう。







「じゃあ私達も動きましょうか」



「え?」



宏美さんの言葉の意味が、分からなかった。
俺らが何をするというのだろう。





「雫のお兄さんに会いに行くのよ。どうせ、気になるんでしょ?」



「気付いてたんですか…?」



「とっくにね。さ、行きましょう」