事件は、佳境へと向かっていた。 走り去った青年の、後ろ姿を見て満足そうに笑みを浮かべた。 もう少しで…うまくいく。 ニヤリと顔を歪めた。 しかし、すぐにそれを改め柔らかい笑顔へと戻したのだった。 「さあ、私の意のままに踊れ…そして…堕ちるがいい…」 そのシナリオ通りに、青年は動き出してしまったのだ。 しかし…そのシナリオを壊す者が居るとは知らずに…。