「ゴメン!」



俺はそう言って、ソファーから立ち上がった。


突然のことで、驚いた顔を見せた彼女。



「買うものがあったのを忘れてて……コンビニ行ってくる。悪いけど、ちょっと待ってて?」


「あ……はい……」



俺はスウェットの上にダウンジャケットを羽織ると、財布とキーケースだけ持ってリビングを出た。

買うものがあったのを忘れてたなんて嘘。


家では、誕生日のご馳走を作って彼女の帰りを待ってるかもしれない。


別れた彼氏の代わりでもいい。


俺は、彼女の18歳の誕生日を祝ってあげたかったんだ……。