朝───
ナデシコは、登校中に、あの日片岡先生から言われたことを思い出していた。
崎冬馬にキスされた後のことだ。
「あんな崎先輩は初めて見たよ。結構遊び人って聞いてたから、びっくりした。
でも、それだけ雅さんへの愛が伝わるよ。
それにね。
僕達、本当に崎先輩に憧れているんだ。あいつら、崎先輩に憧れて赤族に入ったやつらばっかりなんだ。特に、レンは、崎先輩のように赤族を統括しようと頑張っている。
今じゃ、俺も頭が上がらないよ。」
あははと片岡先生は笑った。
その後は、片岡先生と葉南さんのなれそめや、崎冬馬のころの赤族、片岡先生のころの赤族の話を聞いていた。