「谷沢……
お前、ノートもなにも、覚えようとして書いてねーだろ。」
「うっ………
だって、わかんないし、眠いし、ノートとるだけで手いっぱいなんだよ……」
半ば涙声になっているツバキは、これまた怒られている小学生のようだった。
そしてツバキは、立宮に勉強を教わっていた。
その間にナデシコは、課題を解いていた。
ようやく終わった頃、ナデシコは時計の針が18:00を回っていることに気が付いた。
「やば!
ごめん、ツバキ!あたしもうバイト行かなきゃ!!
帰りは立宮先生に送ってもらって!バイバイ!」
「バイバイ!!」
ツバキも言う。
立宮は焦って、ナデシコを見たが、ナデシコは立宮にウインクすると、猛ダッシュで教室を出ていった。
「って!!おい、雅さん!!」