職員室………
「俺さぁ、谷沢ツバキが好きなんだよねー」
「本気かよ。」
立宮は頷いた。少し微笑んで、照れたように髪を手ぐしでとかしながら、
「あいつバスケ部だろ?
試合見に行ったとき、めちゃくちゃ格好よくてさ。
体育系美女好きな俺にとっては、最高の理想だったんだよ。
まあ、相手が生徒ってんだから、かなり悩んでんだけど。」
「………なるほどね。」
………職員室に忘れ物を取りにきたナデシコは、驚きを隠せず、思わずペンを床に落としてしまった。
「あっ!」
「……雅か?」
崎冬馬が顔を出す。
「は、はい。
すみません。忘れ物を取りにきたんですけど、聞いちゃいました……」
「ありゃー」
立宮が笑う。
「あ、でも、秘密にしておきます!
だから、自分から告白して下さい!」
立宮は驚いたが、すぐに笑顔になった。
「おー。ありがとう。」