「いいか?ドアの向こうで誰かが見てるわけがない。ほら、見ろ」




───ギー───



「よ。」

崎冬馬は片手をあげた。



「うゎ!」



レンはとびのいて、崎冬馬を見上げた。



「悪いな、誰かいて。」

「んだよ……」



「俺だってなぁ、好きでのぞいたりするもんかよ。タバコ吸いたいの!

それに、若者がヤルときは、もっと清潔なところでしろ。」



崎冬馬は、入口の横に寄りかかると、タバコに火をつける。



「彼女とうまくいってんの?先生。」

「それはどういう意味だ?」