会いたい。

あの日から、アイツのことが忘れられない。何度も何度も、色々な女を部屋に入れて酒を飲んだけど、たったの1度もその女に手を出したことはない。


アイツしか無理やから。

アイツの腹の中に、俺の子がいるから。



「ミサキ…。」



俺は酒を飲みながら泣いた。

そして、マスターにミサキが来たら渡してくれ、と手紙を渡して、店を出た。


俺からの最後の手紙。

アイツが読むことになるかは、わからんけど、マスターに手紙を渡した。


もう、思い残すことはない。


さよなら、ミサキ。