「香料ではない。これは毒だ。毒に身体をならしている」

「ど・・・毒?」

予期せぬ答えに、ふわふわした気分が一気に萎み、少女の笑みが凍りつく。

どんなに少量でも毒は毒。

身体の中にたまっていけば……。

「やめてください、命を縮めてしまいます!」

「今すぐ死ぬのでなければ、どうでもいいことだ」

他人事のように呟く横顔を、ユーリは信じられないものでも見るように凝視した。